作品の素材として石膏をよく用い、空間を意識したスケールの作品を制作。生活する上で、Reelを巻くことが必要なのだとすると、中身の中心にある芯こそが高密度の自分なのではと考える。自分の密度がどんどん薄まる生活の中で、何とかして芯に辿り着こうと模索する。幼少の頃、心室中隔欠損(VSD)の手術を受ける。既に完治はして、周囲と何ら変わりない運動や生活を送ることができるが、ある日、医者から「僅かながら弁から血液が漏れている」と聞かされてから、そのことをずっと考えている。自分が少しずつズレた方向に向かっているような感覚があって、自身の身体をイメージすることができない。或はイメージすることを恐れている。僅かな時間で凝固する石膏を何度もドリッピングし続けて作品を制作することは、瞬間的な自身を定着させ、存在を確かめようとしているのかもしれない。

展示期間 2009年07月01日(水) - 2009年07月19日(日)
展示場所 STUDIO B