キット・キングズブリーは、英国ノーサンブリア大学美術学部を卒業し、ニューカッスルにあるウェイグゥド・スタジオに拠点を置いて活躍しています。キットは、外国の都市を訪れて取り集めた都市環境の写真を、絵画の素材として使用しています。それは、写真が、本当に、ある瞬間を記録し、また現実を複写しているのか?という疑問にもとづいています。Scrambledはキット・キングスブリーが遊工房アートスペースに6ヶ月滞在している間に制作した新しい50枚の絵画のシリーズです。 この作品は、人々の現実に対する知覚に疑問を持たせようとしています。 一人の人間の現実に対する概念は、全てを理解することはできない刺激の中から得られているという構造主義の考え方を前提として、今回の作品では、東京の写真によるイメージから描かれた不明瞭ではっきりしないモチーフが、整然と、一斉に現れるような方法を用いています。沢山の刺激を与えることによって、観察者が作品の中からそれぞれに主観的な連想を見出し、複数の解釈を得ることで、我々を取り囲むこの世界に対する私たち自身の意識に疑問を投げかけます。曖昧な語り掛け、抽象的な表現と再現描写的な表現の融合、ネガとポジ、それぞれの絵画手法を使うことによって、主観的な連想を見出すように観察者に働きかけます。Scrambledに出展する絵画は、多彩なモチーフを巧みに使って、様々な解釈を見出し、観察者を混乱させるでしょう。

展示期間 2008年09月03日(水) - 2008年09月07日(日)
展示場所 STUDIO A