カトリン・パウルは10年前から東京に暮らし、フリーのアーティストとして活動している。2003年には、多摩美術大学で博士号を取得。ま各国において個展やグループ展を開いている。すでに彼女の作品は個人コレクションにも、国際的なコレクションにもなっている。黒、それがカトリン・パウルの新しい作品テーマである。彼女の大きなサイズの写真がテーマとしているのは、ほぼ完全な黒のなかに存在する光だ。これはカトリン・パウルの作品の新しい方向を示している。もはや、色も人も人のポートレートも彼女の現時点でのテーマではない。 5枚の黒い写真は見るものを吸い寄せ、作品のなかへと飲み込んでしまうかのようだ。光なき黒からは独特の魅力が発せられている。けれどこの写真に光がないように見えるのは、初めのうちだけである。じっくり鑑賞していると、この写真は抽象的なものから形をもったものへと姿を変え始める。この変化こそが、光が立ち現れる瞬間だ。 これらの写真と同時に ペーパーワーク「墨本」も生まれることとなった。ここでは様々な完全な黒、憧れ、浸透、光、そして時間がテーマとなっている。まるで巨大なパラパラ漫画のように遊び心をもって眺めるならば、そこからはそこに休らう、深い詩情が漂ってくる。*グリム童話(KHM29)から発想

展示期間 2007年04月12日(木) - 2007年04月22日(日)
展示場所 GALLERY