2018.12.02 - 2019.02.28

リリアン・オニール

[オーストラリア]

リリアン・オニールは、大規模なアナログのコラージュに取り組むオーストラリアのアーティストである。それぞれの作品はそのスケールと物語において、哀愁を帯びた宇宙観、過ぎゆく時間の封入、壮大な廃墟、有史以前の神話、エロチシズムと死を主張する。それらはコラージュのプロセスによって、自然とテクノロジーに直面して複雑で神話的、かつしばしば皮肉なシナリオを構築する。今の世界がほとんど手放してしまったプレ・デジタル写真は原料であり、ネット上で無限に増殖する高速のデジタルイメージとの明確な対比においてある意味幻想を提供する。言い換えれば、消えゆく写真というものの本質への記念碑である。

遊工房に滞在中、彼女はアーカイブやプレデジタルの本、雑誌などからオフセット印刷のプレデジタル写真を調達する予定である。この素材の集積は、人類の活動や関心、信条を綴じた一種の地図帳を成すだろう。スタジオにおいては彼女は旧式の印刷技術の物質性への取り組みを続けながら集めた画像を大規模なコラージュに組み立てる。

Asialink Arts made this happen. Supported by a gift to the memory of Masa Hiraoka and Setsu Hiraoka and Yasuko Hiraoka Myer.

滞在期間 2018.12.02 - 2019.02.28
滞在場所 AIR-3