2019.10.01 - 2019.11.30

ヤン・チェン

[中国|英国在住]

ヤンチェンは、レスター大学(イギリス)美術館研究科の博士課程3年生である。彼女の研究は、戦後の日本アートコレクティブ実験工房と東京都美術館の関係を理解するため、理論的な枠組を明らかにすることを目指す。概念の枠組は、分析心理学者河合隼雄の中空構造とドゥルーズの脱領土化を基に展開される。その枠組は、実験工房の実験的なプレゼンテーション及びコレクションを持たない東京都美術館を分析するために用いられる。本研究結果で、日本のアバンギャルドの実験的な展覧会、及び日本のアート/美術館/展覧会システムに通じる新しい方法を提案する。


ヤンは、日本の図書館やアーカイブ、美術館などを訪問する。東京では、国立国会図書館と国立公文書館を訪れる。19世紀の美術館や展覧会システムにまつわるコレクションは、彼女の執筆のために、視覚的 、あるいは文脈上の補助により、強固な論拠を形成させるだろう。さらに、川崎にある岡本太郎美術館や葉山にある鎌倉・葉山近代美術館など、日本のいくつかの美術館は、彼女が研究しているアバンギャルドな集団に直接関連するか、展示会を開催している。これらの美術館が保存しているアーカイブは、アーティストが美術館や展覧会とどのように相互作用したかについて、歴史的な物語を再構築する助けとなり、彼女が理論的枠組みを試行することを可能にするだろう。

滞在期間 2019.10.01 - 2019.11.30
滞在場所 Residence-3