2018.04.01 - 2018.04.14

カムル・F・カー & ミユキ・カサハラ

[イギリス、日本]

カルム F. カー(1975年ロンドン生)はパフォーマンス、彫刻、音を用いて表現するアーティストである。
彼の多くのプロジェクトは、特定の場所やJ.D.スワン(鳥類学研究者)、ブライアンゲスト(S.P.A.R:瓦礫保全協会)、シリウス・ザ・ドッグ、ゴーストリー・ホワイト・ウェール、モーリス・ザ・ドドなどの仮想したキャラクターに関連している。最近は、Liminality (The Unknown)、Flange Zoo とGallery 46との共同イベント、イギリスではICAやTate Britain、海外ではブルガリア、フランス、ドイツ、オランダ、ポルトガル、スペイン、米国など、多くの展覧会で演奏してきた。
2016/17年には、「Calum’s Road to Aonodomon」(青の洞門へのカルムのロード)企画に伴う日本への研究と旅行のためのアーツ・カウンシル・イングランドの国際発展賞を獲得した。

ミユキ・カサハラはロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)で修士号を取得し、ロンドンを拠点としている。
主な個展には、「Red is beautiful」(The Stone Space、ロンドン、2017年)、「Trigger」 (Art Gallery X、Tokyo Takashimaya、Tokyo、2007年)などがある。主なグループ展には、「Radical Love」(The Crypt Gallery、London、2017年)、「Beyond Words」(Milton’s Cottage、Buckinghamshire、イギリス、2016年)、「Now Play This」(Somerset House、London、2016年) 、「Unconfined」(The Cultural Centre of The Municipality of Athens、ギリシア、2009年)など。主なレジデンスは、DeCentreDerSpace(マルセイユ - プロバンス、フランス、2013年)とHackney Museum(ロンドン、2010年)などがある。彼女の進行中のプロジェクト「His/her personal sky」(彼/彼女の個人的な空)はPeckham Open 2012で最優秀パフォーマンス賞を受賞し、Emergency 2012 Manchesterに選出された。
依頼作品として、「Waving Goodbye?」(Margate Festival 2017)、「Settlement Trail (1884 - 2014)」(Camberwell Arts Festival 2014)、「Journey of the London Eel」(Wandsworth Arts Festival 2012)、「Linking the Paper Chain」(Hackney Museum 2010)、そして英国笹川財団賞を受賞した「Message to me 2012」(Shoreditch Festival、2008年、2012年)などがある。
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滞在プラン:

遊工房で滞在中、カルムは九州と東京の歴史的、文化的な関係を視察する予定。これは「Calum’s Road to Aonodomon」(青の洞門へのカルムのロード)の企画に関連している。2017年に、地元の村民が鎖吊り橋を使って命を落とすことを防ぐ為に、禅海という僧によって18世紀に掘られた耶馬渓にある青の洞門へ旅立った。 カルムはトンネルを響き渡った音を体感し、埼玉の近くの寺院で火祭りも見ることができた。今回も、そのリサーチを更に広げ、禅海が生まれた浅草地区(東京)を探求する予定。この研究は、「カルム・ロード」を見つける為にロンドンからインナー・ヘブリディーズのラッセイ島に旅立つ、スコットランドで2015年9月20日に始まったプロジェクトの次の段階である。このロード(小道)は、Calum Macleod(1911-1988)という小作人、灯台守、ゲーリックの詩人によって、1964年から1974年の間にほぼ自分自身で完全した1.5マイルの石の道である。Macleodは、ハイランド協議会が長年怠った島の一部を結びつけたいと考えた。
スコットランド人と日本人の両方の人物:Calum MacLeodと禅海は、共通点、社会的責任、長期的な教育的探求、ほぼ神話的な努力を兼ね備えている。Calumはそれらの地に記録された映画と音を使い、作品を通してその人物を比較する。


ミユキは地球環境(政治と社会の変化から生じる現象を含む)に影響を及ぼしている要因を研究している。遊工房での滞在中、彼女は日本で歴史的な反核運動と進行中の核問題を扱う。
最初のリサーチは、1954年の杉並区を中心とした水爆禁止署名運動という、杉並区の隠れた歴史に焦点を当てる。この運動は最終的に全国で32,590,907の署名を集め、1955年に広島で開催された第1回原水爆禁止世界大会となった。1954年3月1日、日本のマグロ漁船の第五福竜丸が、ビキニ環礁の米国による水素爆弾実験の核爆発によって汚染された事件が導火線となった。
最近の問題、福島災害もリサーチする予定。今回の滞在は桜の季節と合わせて、彼女は日本で最も長く美しい桜のトンネルのひとつである福島の富岡町にある夜の森の桜並木を訪ねる。昨年、トンネルは2011年以来、初めて訪問客を歓迎して4月1日から16日間、照らされた。実際、そのトンネルの長さは2.2Kmあるが、放射線が高いことから300メートルまでしか進むことができない。富岡行政区は、住民が2017年4月1日から帰宅できると結論づけたと発表した。

滞在期間 2018.04.01 - 2018.04.14
滞在場所 AIR-2
作家HP https://calumsroad2aonodomon.com/
作家HP http://www.miyukikasahara.com/

関連イベント

  • 展示:4/13 (金) 14:00-19:00